わたしのラストオペラ ~ウィーンの日本人歌手 最後の舞台~

ハイビジョン特集「わたしのラストオペラ ~ウィーンの日本人歌手 最後の舞台~」

ドキュメンタリー
わたしのラストオペラ ~ウィーンの日本人歌手 最後の舞台~
放送局
NHK BShi
放送日
放送終了2010年8月21日(土) 20:00~21:30

番組概要

38年前、東洋人として初めて、オペラの殿堂・ウィーン国立歌劇場の合唱団の歌手となったアンネット・一恵・ストゥルナート(72歳)。カラヤンやバーンスタインに愛され、世界各地で歌い続けてきたが、今年6月の舞台を最後に退団する。その決意の裏には、現在のオペラの潮流の大きな変化があった。"古き良き壮大な歌劇"から"現代的で軽快な歌劇"へ。観客にあきられない演出の追求と同時にコストの削減もめざした変化だ。

女性が一人で生きることさえ難しい戦後の時代、オペラを歌うことだけを夢見て自力でウィーンに渡り、自らをアンネットと名乗っていじめや差別など語り尽くせない壮絶な人生を乗り越えてきた日々。聴衆の心に響くアルトには、人生の悲哀が込められている。「無心」になった時に、初めて自分の魂の輪郭や今まで生きてきた全てが凝縮されて姿を現す。大切なのは声をいかに響かせて人に届けるか、響きの中に「魂」を乗せるかーその変わらぬ信念のまま、彼女は最後まで舞台を務めようとしている。歌うのは初めて舞台に立ったときと同じ、ワーグナーの「ローエングリン」。
番組では70歳を過ぎて尚、身体を酷使し、ストイックな練習と生活を続けるアンネット・一恵・ストゥルナートに密着。ウィーンの美しい風景の中、引退までの日々を追いながら、ふだんは見ることができない歌劇場の舞台裏や転換期を迎えているオペラ界の潮流に迫る。