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映画監督 五十嵐匠を追って vol.1 近況情報追加! 

2012.05.02

五十嵐監督 近況情報

五十嵐監督が現在取り組んでいる映画の題材となる人物「国吉康雄」の足取りを振り返る
「国吉康雄展」現在横須賀美術館で開催されています。
【会期:4/28(土)- 7/8(日)】

 5月19日(土)には 14:00〜 五十嵐監督本人と脚本家 丸内氏の公開対談も行われます。

横須賀美術館は海のすぐそばにあり、ガラスで覆われ、明るく開放感のあるとても素敵な美術館です。
IMG_2113.JPG IMG_2103.JPG
ぜひこの機会に足を運んでみてください。

横須賀美術館
国吉康雄展 

kuniyoshi1.jpg kuniyoshi2.jpg 

 

五十嵐匠を追う

映画監督とは夢と悩みの多い職業である。
五十嵐監督は熱い。当人曰くラテン系とのことだが。
抱えている苦悩も計り知れないままに出会ってから、日々接するなかで五十嵐監督の魅力を思い知る。

五十嵐監督は今、岡山出身の世界的アーティスト「国吉康雄」の人生を映画化すべく奔走している。
先月も岡山大学で行われた国際シンポジウムへ。当日の発言から五十嵐監督の熱さをお伝えしたい。
(その日は311日。東北地方太平洋沖地震からちょうど一年。
主催者側も観衆も皆、心の中に追悼の気持ちを持って参加することとなった。)
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まず、僕はひとつ自分の思いを言わせていただきたいことがあって… 
自然は突然に命を奪う。ということはくだらない映画をつくっていられないわけです。

 igarashi.png映画というのは、みなさんエンターテインメントとよく言われますけれども、僕は今回の映画はエンターテインメントではないテーマで考えています。
ただ昔映画を見て、心が揺れて、人生を変えたように今回見た方々に心を揺らして欲しいというふうに思い、今、映画を計画しています。

【映画について】
映画というのは一般の方々から見ると怪物のようなもので、非常に怖い。金がいくら掛かるかわからない。どれだけ人の人生狂わすかわからない。ただ、見た方の人生を変えることはできます。
それともうひとつ、世界各国に強烈にその映画のことをおっかながる(敬愛するの意)人が沢山います。
今度カナダのプロダクションと合作しようと思ってるんですけれども、その人たちもクニヨシに対する敬意があるわけです。
 トロントへ行った時に撮影しようと思う家があります。
そこは画家の家です。
ラインプロデューサーが「この家をもし映画が決定したら使わせてくれないか」と言った。
そしたらその画家の人はなんといったかというと
「『ヤスオクニヨシ』の映画であれば自分たちは光栄です。」そういうふうに言い切ったわけです。
そういう方が日本の、岡山出身ということは非常に僕は誇らしかった。

【国吉の魅力について】
彼の魅力のひとつに言葉の魅力があると思うんです。camera_1283.jpg

スチューデンツリーグで国吉は先生をやっていたんですね。
先生をやっていた時に、彼の教え方というのはこう描けこう描けとか一切いわないわけです。
どうやって教えていたか、それは非常に面白くて、彼はこういう言葉を使うんです。
「キャンバスの上の二つの色彩はちょうど男と女のめぐり逢いのようなものである。
決して男と男の出会いになっていはいけない。
男性と女性…そこには何かが起こってなければならない。」
突然、それを突然ばーっと大声でいうわけです。
彼は非常に魅力的な先生だったんじゃないかというふうに思います。

 【最後に】
僕は若いころものすごいやんちゃだった。もう「日本刀」というあだ名で、
もうとにかく岩場を切るような感じでギラギラギラギラしていたんです。
子供を持って家庭を持つとなかなか丸くなってしまうけれど、
僕はまだやぱりギラギラしていたいわけです。 

僕は映画は人に迷惑かけるものだと思っている。なかなか一人じゃできない。
ただ、人に迷惑かけるものでも、人の人生を変えることができるわけです。 
昔はある映画を見て自分は何になりたいとか、
ある偉人伝を見て自分はこうなりたいとかがあったもんです。
あるエンターテインメントをみて、泣いて笑ってその時に終わるという映画は、
まぁつくるひとはいるんです。団子好きな人もケーキ好きな人もいるわけだから。 

だけども僕は作れない。

いつ死ぬかわからないんだ。

 

五十嵐匠(いがらし しょう)/プロフィール
1958年青森県生まれ。 立教大学時代、シナリオセンターに通うかたわら自主映画を制作。
岩波映画・四宮鉄男監督に師事し、「幻影肢」が「ぴあフィルムフェスティバル」にて長谷川和彦監督により推薦。
96年「SAWADA」では、ピューリッツアー賞カメラマン沢田教一の軌跡を追ったドキュメンタリー映画で毎日映画コンクール文化映画部門グランプリ、キネマ旬報・文化映画グランプリなど数々の賞を受賞。
99年「地雷を踏んだらサヨウナラ」では、カンボジアで 消息を絶った戦場カメラマン、
一ノ瀬泰造を映画化しバンコク映画祭観客賞・毎日映画コンクール男優主演賞(主演:浅野忠信)。
他にも
01年「みすゞ」(主演:田中美里)文化庁優秀作品賞、
03年「HAZAN」(主演:榎木孝明)ブルガリア・ヴェルナ国際映画祭グランプリ、同批評家連盟賞、
05年「アダン」(主演:榎木孝明)東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」公式出品、アメリカ・シラキュース国際映画祭審査員特別賞、
07年「長州ファイブ」(主演:松田龍平)東京国際映画祭「日本映画・ある視点部門」公式出品、アメリカ・ヒューストン国際映画祭審査員特別賞、
09年「半次郎」(主演:榎木孝明)2010年秋、全国公開

などなど国内外で高い評価を得ている。