第2回:「ニュース映像に学ぶ撮影テクニック」ステップ2

2011.04.26

このコーナーでは共同テレビ映像取材部のカメラマンが、日頃のホームビデオ撮影で役に立つ撮影テクニックをみなさんに伝授します。

「ナレーションを想定して大まかな作品の流れを考え、それにあった画を撮影していく」

「ニュース映像に学ぶ映像テクニック」と題してお教えするプロの撮影テクニックですが今回もいわゆる「ひまネタ」を例にとって、さらに踏み込んでどう撮影していくかをお伝えしましょう。

先日行われた浅草寺の「ほおずき市」の取材を例に取ってみます。

こんなナレーションを考えてみました。
「東京・下町の夏の風物詩「ほおずき市」が9日、東京都台東区の浅草寺で始まりました。浅草寺のほおずき市は、全国から観光客が足を運ぶ人気のお祭りです。7月10日は東京・浅草寺の結縁日で「四万六千日」と呼ばれ、この日に参拝するとそのご利益は46,000日分、約126年分に相当するといわれるようになりました。明治になってから、四万六千日の縁起物としてホオズキが売られるようになり、現在もほおずき市として続いています。浅草寺境内は約200軒のほおずきの露店が出て、威勢のいい売り子たちの声が響くなか、多くの参拝者で溢れていました。色鮮やかなほおずきと風鈴の音色に癒やされながら、浅草寺の境内を歩いてみてはいかがでしょう?」といった感じです。
普通に読んで50秒くらいです。ニュースではリード(アナウンサーがそのニュースを紹介する導入のコメント)込み1分の尺だと大体50秒ぐらいのVTRになります。カット数にして10カット前後で作品が構成されます。


これらの画をロングショット、ミディアムショット、アップショットを織り交ぜながら、後の編集で困らないように撮影していきます。「下町」「夏の風物詩」「人気のお祭り」といったキーワードが感じられるような映像を撮影するように意識しましょう。
さて、実際に撮影した画をついないで見ましょう。

ファーストカット

【ファーストカット】 一目で浅草寺とわかる画 (1)の画

【2カット】 

【2カット目】  広い画のパン (1)の画

【2カット】
【3カット】 

【3カット目】 (2)の画

【4カット】

【4カット目】 (2)の画

【5カット】「四万六千日」の説明 

【5カット目】「四万六千日」の説明 (3)の画

【6カット】「四万六千日」の説明 垂れ幕にズームインなど

【6カット目】
「四万六千日」の説明 垂れ幕にズームインなど

【7カット】 

【7カット目】 (5)の画

【8カット】

【8カット目】 (3)の画

【9カット】 

【9カット目】 (4)の画

ラストカット

【ラストカット】


ひとつのシーンを様々なサイズで撮ることによって、あとの編集で助かることが多々あります。撮影は後の編集で困らないための素材集めといっても過言ではありません。だからといって、漫然といろいろな画を撮ればいいというのではなく、ひとつひとつのショットの目的、つまり、「何を撮りたいのか」「何を伝えたいのか」を明確にして撮影に臨みましょう。
またひらめきも大切です。その現場でいいなと思った被写体に、その魅力を最も適切に伝えるサイズを選択して撮影をしましょう。このあたりのノウハウはまた次回に・・・。