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~初級・中級編

映像Tips!

Vol.02

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可愛いわんちゃん、ねこちゃんをさらに可愛く撮る秘訣!
~初級・中級編

共テレが誇る動画のプロフェッショナル達が日常における動画撮影のコツをレクチャーする“映像Tips”企画。
今回はフジテレビ『めざましテレビ』の「きょうのわんこ」コーナーやNHK『岩合光昭の世界ネコ歩き』のカメラマンを務める田中雅美わんちゃん、ねこちゃんをさらに可愛く撮る秘訣をご紹介します。
コツとポイントさえ掴めば誰もが激かわショットを撮れること間違いなしです。

可愛い愛犬、愛猫はいくら撮っても撮りたりない!もっと可愛いショットが撮れたらいいのに…そんな、お声をたくさんいただきます。今回は私が長年、カメラマンとしてわんちゃん、ねこちゃんを撮影してきたポイントをご紹介します。特に野良ねこちゃんの撮影は難しいものですが、コツを知っていれば誰でも可愛い姿をおさめることができますよ。

#犬のいる暮らし

急な動き&フラッシュはNG

初歩的なことですが、わんちゃんは撮影のために照明を点けたり、スマホケースに飾り等が付いていたりすると、それで遊びたくて追いかけてしまうことがあります。スマートフォンで撮影する場合は自動で明るさを調整してくれるので、撮影のための照明は点けずに家の自然な照明で撮影しましょう。スマートフォンに紐がぶら下がっていたり、スマホケースがキラキラしていたりすると気が散ってしまうので外しましょう

ポイントはお尻スリスリ

立ったまま近づくと怖がらせてしまうことがあります。なるべくわんちゃんと同じ目線になるように、座ったままわんちゃんに接近していきましょう。床にお尻をつけて座った体制でそろりそろりと近づきます。ねこちゃんの場合も同様ですが、ねこちゃんの場合は、近づく時には目線を絶対に合わせてはいけません。「あなたに興味はありませんよ」といった感じで少しずつ距離を縮めましょう。

わんちゃんをもっと自由に!

人間が「こう撮りたい」と思うことをわんちゃんがしてくれることは、そうありません。撮りたい画角があるのなら、わんちゃんは自由にさせて人間が動きましょう。心ゆくまでわんちゃんを遊ばせてあげることが良い画をおさめる事に繋がります。

例えば、ボール遊びをしている姿を撮りたい場合、思う存分まずは遊びます。わんちゃんが慣れてきたら撮影をスタート!同じような画ばかりにならないように、人間が場所を移動して背景を変えたり、ちょっと離れたりして全体がどう見えるか俯瞰して見るといいでしょう。本格的なカメラで撮るのであれば、広角レンズや望遠レンズを使い分けるとバリエーションに飛んだ画が撮れます。

初めての機材を使う時は思う存分、嗅がせてあげましょう

わんちゃんは初めてのものを見ると興味津々で近づいてきたり、逆に怖がって遠くへ行ったりしてしまいます。そこでまずは機材に慣らすところから始めましょう。これはねこちゃんも同じです。心ゆくまで嗅がせたり、触らせたりしてあげましょう。ペロペロ舐めた場合にはアルコール消毒をすればOKです。

後ろからは絶対ダメ!

わんちゃんもねこちゃんも、背後に立たれる事を嫌がります。お尻の方から撮るのはやめましょう。どうしても撮りたい場合には距離を空けて、後ろにいると気づかれない距離で撮影します。

目線は同じがSO GOOD!

歩いている姿を撮りたい時には、スマートフォンやカメラをわんちゃんやねこちゃんの視線の位置まで下げます。目の前をふさぐように立ってしまうと、前が見えなくて不安になってしまうので、斜め横に立ち一緒に歩くと躍動感のある動画が撮れます。

チワワを下から撮ると○○〇〇に!

チワワやトイプードル等、キュートなわんちゃんをイケメンに撮りたい事もありますよね。そんな時には、顔より下から煽るように撮影しましょう。するとあらびっくり!なんだかいかついイケメンくんになります。逆にさらに可愛く撮りたい時には上からがおススメ。ちょっと小首をかしげたりできたら、悶絶級の可愛い動画になりますよ。

こっちを向いてほしい時は…

わんちゃんやねこちゃんに目線をもらいたい時には、口笛を吹いたり、鳥の鳴き真似をしたり、指パッチンをしたりします。岩合さんは、ねこちゃんに振り向いてほしい時には口で「ピシピシピシピシ」と声を立てます。それがスズメの鳴き声に聞こえるようで見事にねこちゃんが寄ってきます。

慣れない場所に行ったらまずは人間が落ち着け!

わんちゃんと一緒に旅行に出かけたりしてペットホテル等に宿泊したら、絶好の撮影機会になりますね。そんな時にいきなり撮影を始めても、わんちゃんが走り回ったり吠え続けたりしてしまって良い動画は撮れません。慣れない場所で大興奮していますので、まずは人間がどっしりと落ち着いて座っていましょう。わんちゃんに思う存分、部屋の中を探検してもらって、満足するまで自由にさせるのがポイントです。人間も一緒になって部屋を散策すると、わんちゃんはもっと落ち着かなくなってしまうので要注意です。

毛がふさふさでピントを合わせづらい時は…

トイプードル等、毛がふわふわしているとピントが合わせづらいものです。そんな時は“目”に合わせるようにしましょう。スマートフォンであれば画面をタッチしてピントを調整します。ピント合わせをシビアにすると毛並みがキレイに取れます。

#ねこすたぐらむ

野良ねこちゃんと目を合わせては絶対ダメ!

先ほど、わんちゃんへ近づくポイントのくだりでお伝えしましたが、ねこちゃんは目を合わせると敵かと思い「やんのかコラ!?」と臨戦態勢に入ってしまいます。絶対に目は合わさずに「あなたにはなんの興味もありませんよ」と言った感じで目線を外してそっと近づきましょう。近づいてからねこちゃんを見た時に、ねこちゃんが目線を外してくれたら、警戒していないというサインです。近づいて来てくれるねこちゃんとは目を合わせても大丈夫です。

指一本でお近づき♡

近づいて大丈夫だったら次は仲良くなりましょう。人差し指を20㎝程離してねこちゃんに差し出します。指に近づいて来てくれてクンクンしてくれたら心を許してくれたサインです。さらにそのままお腹を見せたり、座ったりしたら「触ってもいいよ」の合図です。すかさずなでなでして、思う存分撮影しましょう。ちなみにねこちゃんがグーッと可愛いいびきをかきだしたら、完全に敵だと思っていません。いびきをかいたねこちゃんはほぼ起きませんよ!

黒ねこちゃんには朝日と夕日はNG!

黒ねこちゃんの撮影にはコツがいります。朝日にあたるとグレーに見えてしまうので朝は避けます。さらに夕日は溶けてシルエットになってしまうので、こちらも避けましょう。日差しが斜めのタイミングだと撮影のハードルが上がってしまうので日中に撮影するのがベストです。ちなみに白ねこちゃんは逆光で撮るとどこにいるか分からなくなるので要注意です。

一緒に写りたいからといって自撮り棒はヤメテ!

長い棒状のものを嫌うねこちゃんは多いです。ねこちゃんと一緒に写りたいからといって自撮り棒を使うのはやめましょう。怖がらせて可哀そうな思いをさせてしまいます。

どうしてもこの場所で撮りたい!そんな時は…

「どうしてもこの場所を背景にねこちゃんを撮りたい!」という時の必殺技をお教えします。その名も“抱っこでポンッ”。ねこちゃんを床上20㎝程のところまで持ち上げ、「この場所だ!」というところに軽くポンッと投げます。するとストンッと着地して、おさまる感じが落ち着くのか頭が真っ白になっているのか分かりませんが、ねこちゃんはしばらくジッとしています。そこですかさず尻尾の付け根のあたりをポンポンポンポンとたたきます。すると気持ち良くなって、しばらくその場にいてくれます。

画角をちょっと工夫するとまた違った雰囲気に

常にねこちゃんの全体像を撮影する方が多いと思いますが、たまには、どアップで画面に目と鼻だけの三点だけがおさまるように撮影すると、また雰囲気の違った可愛い動画が撮れます。ピントは鼻ではなく目に合わせましょう。キョトンとしたような愛くるしい表情に身悶え注意です。

おまけ

~その1

ねこロケの時は同じ場所を何回も訪れてねこちゃんとお近づきになります。ねこちゃんが「こいつ前もいたな」と慣れて警戒心を解いてくれるまで近づきません。だいたい3日間くらい通うでしょうか。慣れてくれて1日付き合ってくれた時は、ねこちゃんも疲れてしまうので、1日空けて撮影しています。

~その2

NHK『岩合光昭の世界ネコ歩き』の撮影では“ジンバル”という動画を撮影する時に手ブレを補正できる便利アイテムを使います。これを使ってねこちゃんが歩いている姿を横から撮ったりするのですが、これを岩合さんは“ねこカメ”と呼んでいます。「あのねこは、ねこカメいけるな」と言う感じで使います。

田中雅美

技術センター 制作技術部コンテンツ技術グループ SWCAM
カメラマン

2009
年入社。映像取材部(当時)でアシスタントからスタートし、映像制作室(当時)で制作業務も経験。その後カメラマンとして独り立ちして10年目。これまでに『きょうのわんこ』『岩合光昭の世界ねこ歩き』『逃走中』『JAXAロケット打上げ配信』『ノンストップ!飯尾和樹のサイコロめがね飯』等数多くの番組を担当。
(2023年12月取材)