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全部を味方にして成長したい

創造職人The Beginning

Vol.01

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光も、タイミングも
全部を味方にして成長したい

Vol.1  カメラアシスタント/VTRオペレーター 宝来桃子篇

共テレの未来を担う、次世代の“共テレ人”をフィーチャーする“創造職人The Beginning”。第一回は、今年で入社2年目を迎える宝来桃子。カメラアシスタントとVTRオペレーターを兼務する彼女がリアルな現場で掴んだ、確かな手応えと突きつけられたプロの壁とは?

テレビの“後ろ側”に憧れて

小学生の頃から、テレビ業界に興味がありました。特に心を奪われたのはテレビに映る出演者ではなく、その後ろ側。街中でロケ現場に遭遇したときにも、自然と目で追っていたのはカメラマンで、誰が、どんなふうに撮影しているのかが気になっていたんです。

大学進学で本格的に進路を考えたときにも、テレビ業界への憧れは続いていて。専門的にテレビ業界の知識や技術を学ぶ放送学科に進む道もあったのですが、分野を絞りすぎるとかえって道が狭まってしまうんじゃないかなと、あえて法学部へ進学。その代わり、アルバイトとして学生のうちから現場を学ぼうと決めました。

予定通り、大学1年時から音楽番組やスポーツ中継の番組に携わる会社でアルバイトを始め、現場を経験しました。就活時には、共テレの制作技術部でインターンも。厳しい先輩や不規則な勤務など、決して華やかさだけではない現実も知りましたが、それでも夢は揺らがなかった。この業界に進みたいと確信できた時間でした。学生のうちからプロの機材に触れ、扱い方に慣れておけたことは、入社後も大きな支えになっています。

『R-1グランプリ』の映像で浮き彫りになった先輩との“差”

現在は、カメラアシスタントとVTRオペレーターを兼務しています。

カメラアシスタントは、機材セッティングから本番中のケーブル捌きまで、カメラマンの動きを先読みしながらサポートする仕事。『人生最高レストラン』(※1)では7台ほどのカメラが稼働します。カメラマンがどのタイミングで、どんなカメラワークで撮影するか。その一瞬の動きを逃さないために、常に全体を見渡しています。

最近の仕事で印象に残っているのは、『R-1グランプリ』(※2)のVTR撮影。先輩カメラマンと二手に分かれて、舞台袖や楽屋にいる芸人さんに密着しました。お笑い好きの私にとって、夢のような現場。でも、先輩が撮った映像を見たとき、衝撃を受けました。条件は同じなのに、先輩の映像は圧倒的に熱くて、美しかったのです。

その理由は、“光”でした。ステージから漏れるライトを活かして、逆光すらも武器にする。顔をきれいに映すことよりも、その場の熱をどう切り取るかが大事なんだと教わりました。具体的で熱いフィードバックをくださる先輩方に囲まれ、本当に恵まれていると感じます。少しでも早くカメラマンとして独り立ちできるよう、学び続けたいです。

VTRオペレーターに必要な力

VTRオペレーターは、生放送やスポーツ中継で活躍できる仕事。視聴者がもう一度見たい瞬間を切り取り、リプレイとして差し込んでいきます。ディレクターからの指示を待つだけではなくて、適切なタイミングで「この映像、出せます!」と提案することやその判断力も大事。タイミングよくVTRを出せて、「いいね!」と言われたときは嬉しく、最高にやりがいを感じます。

今年に入り、『土曜はナニする!?』(※3)で、VTRオペレーターとして初めてエンドロールに自分の名前が出たときには嬉しくて! 責任の重みも、同時に実感しました。

VTRオペレーターとしての今後の課題は、放送前日に行うVTRの切り取り作の業スピードアップです。素材となる映像を取り込んで本番用に整えるのですが、時間がかかりすぎて、「部屋、汚いでしょ?」と先輩にツッコまれたことも。悔しいけれど、その通りで。スピードも整理力も、もっと磨いていきたいです。

“宝来だからこそ”という存在になるために

2つの仕事に共通するのは、“タイミングを読む力”。そして、自分が「良い!」と思った感覚を素直に信じることかなと思っています。

私は写真を撮ることも好きで。普段からカメラを持ち歩いて、ふと心が動いた瞬間を切り取るんです。出社する途中で見つけた、かわいい猫とか。決められた枠の中で動くのではなくて、常にクリエイティビティと遊び心を忘れずに仕事をしたい。ロボットにはできない、人間だからこそ生まれるプラスαを大切にしたいからこそ、“好き”や“熱”を磨き続けることも大切にし続けたいです。

撮影:宝来桃子

「仕事は楽しいばかりじゃない」と言われることもありますが、私は今のところずっと楽しい!と思えていて。それは、熱心に指導をしてくれる先輩たちや、挑戦させてくれる環境に恵まれているから。だからこそ、もっと成長できると信じています。

タイミングを読む力・自身の感覚を鍛えて、VTRオペレーターとしての技術をより一層磨き、カメラマンとしても独り立ちをすることが今の私の目標。大好きな音楽番組とバラエティ番組にたくさん携わっていきたいですね。ただの“できる人”ではなく、「宝来だからこそ任せたい」と言ってもらえるような存在になりたいです。

※1 『人生最高レストラン』(TBS)
加藤浩次がMCを務める人気トークバラエティ。“食”の話題から“人生”を深掘りしていくことで、多彩なゲストの素顔や魅力に迫っていく。

※2 『R-1グランプリ』(関西テレビ)
2002年より吉本興業主催で年に一度開催されている、日本一のピン芸人を決める賞レース。決勝戦は関西テレビが放送し、プロ・アマチュアを問わず、その年で最も面白いピン芸人の座をかけて珠玉のネタがぶつかり合う。

※3 『土曜はナニする!?』(関西テレビ)
山里亮太と宇賀なつみがMCを務める情報バラエティ。注目スポットやグルメ、旅など、週末を楽しく過ごすための最新トピックスを紹介する。

古着が大好きで、下北沢や高円寺によく足を運ぶという宝来さん。現場ファッションへのこだわりは?

「現場では、映り込みを防ぐために”黒”が基本。映像や機材に余計なものが映り込まないように、明るすぎる髪色も避けるのが業界の慣習です。でも、全身真っ黒だと気持ちが重くなってしまうので、メイクやネイルで遊び心を足しています。機材を扱うとき、お気に入りのネイルが目に入るとテンションが上がるんです。自爪の保護も兼ねたジェルネイルは、私にとって大切なモチベーションスイッチですね」

古着に存在感のあるgroundsのスニーカーを。ブルゾンと足元にリンクしたブルーがポイント。

ネイルはグレーのニュアンスデザイン。アクセサリーはプライベート用。

宝来桃子

技術センター 制作技術部 カメラアシスタント/VTRオペレーター

日本大学 法学部卒業。2025年、共テレに新卒入社。『土曜はナニする!?』(関西テレビ)のVTRオペレーターをレギュラーで担当中。カメラアシスタントとして携わった主な番組に、『ノンストップ!』(フジテレビ)、『おかべろ』(関西テレビ)、『人生最高レストラン』(TBS)など。

(2026年2月取材)