助監督五十畑哉耶2019年入社第1制作部

想像していた数十倍のしんどい現場を乗り越え今、セカンド助監督として新たな境地を切り拓く

Career step Case Chief assistant Director

Career step Case Chief assistant Director
学生時代
入社1年目
入社2年目
入社3年目
入社4年目
将来の自分

学生時代

5歳から中学生までの約10年間、子役を経験。『3年B組金八先生』シリーズファイナルのオーディションに参加し役を勝ち取ったことを区切りとして、制作側にまわることを決意。テレビの世界で仕事をするには高学歴でないといけないと猛烈に勉強した。全ての経験が役立つと思い、学級委員や部長、文化祭の実行委員、生徒会活動等、様々なことに挑戦した。

入社1年目

フジテレビ『ストロベリーナイト・サーガ』に同期と二人で見習いとして配属される。何も分からない、誰も何も教えてくれない「現場で学べ!」スタイル。唯一、言われたことは「とにかく大きい声を出せ」。先輩助監督からの現場への伝達内容をひたすら大声で繰り返した。なかには厳しい指導もあったが「今に見ていろよ!」の根性で同期と支え合って頑張った。

入社2年目

東海テレビ『リカ』にサード助監督として配属される。ドラマの中で使われる“きえもの”と呼ばれる料理のメニューや、そのまま商品を出すことができないお茶やお菓子等の商品名を考えて美術さんに発注する役割で自分のアイディアがカタチになる喜びを感じる。俳優のみなさんに名前を呼ばれたり、現場で監督から頼りにされたりして仕事の楽しさに目覚める。

入社3年目

フジテレビ『知ってるワイフ』にサード助監督として配属される。先輩スタッフがとても仕事ができるが、非常に厳しい人で日々怒られ続ける。指摘されることは全て正論なので何も言い返すことはできないが、心の中は「そりゃそうだけど、知らんし!」と思っていた。しかしこの時の経験が、今の自分の助監督としての意識のベースを作ってくれたと感じている。

入社4年目

TBSテレビ『夕暮れに、手をつなぐ』にセカンド助監督として参加。 “服”が鍵となるドラマで衣装とメイクの全ての管理を担当。ドラマの中で作られる服の生地を買いに行ったり、実際に服を制作しているアトリエの取材のアポイント取りを行ったりもした。体力的にも精神的にもギリギリだったが、この経験があるからこの先、何があっても乗り越えられる。

将来の自分

30歳前後でドラマ監督デビューをする。自ら考えた企画を演出し、お茶の間に届ける。「五十畑監督にこれを撮って欲しい」と毎クール、声がかかるようになりたい。そして50代では映画を撮る!ドラマはエンドロールに名前が出ても一瞬で流れてしまうが、映画は映画館の暗闇の中で、最後に監督の名前がドーンと登場する。それに憧れる。必ず達成してみせる。

現在の仕事について

助監督の仕事に終わりはない

助監督の仕事に終わりはない

ドラマの制作現場でセカンド助監督として仕事をしています。演出部の基本的な仕事である呼び込みやエキストラの手配、香盤表の作成、衣装やメイクの統括等、仕事は多岐にわたります。入社後まだ日が浅い自分に、現場で愛をもって厳しく接してくださる先輩助監督がいて、その方から助監督のイロハを学びました。助監督という仕事はこだわろうと思えば、際限なくこだわることができる仕事です。俳優の皆さんがどうしたら演技がしやすいか、監督がスムーズに演出できるようにするにはどうしたらいいか、照明さんやメイクさんカメラさんに気持ちよく仕事をしてもらうにはどうしたらいいか、考えることは山のようにあり、キリがありません。フォース助監督から始まり、サード助監督を経てセカンド助監督となり、自分のことで精いっぱいだった頃から、どうしたらチームとして心地よく、ベストな作品創りができるか、ということを今ようやく俯瞰して見られるようになってきました。厳しかった先輩助監督と同じ目線でやり取りができるようになり、大変だった頃を一緒に乗り切った同期と「俺たちすごくない?」なんて会話をしたりして。ほんと苦しかったけれど良くやってきたと思います。

“見ず嫌い”をなくし感性を磨け!

“見ず嫌い”をなくし感性を磨け!

学生時代に社会で仕事をする大変さについて想像し、ある程度の覚悟はしていると思いますが、実際にはその想像を遥かに超える大変さです。それぞれの業種で様々な大変さがあると思いますが、特にこの業界は“好き”でないと続きません。心折れて辞めてしまうか、続けるかは“好き”の度合いにかかっています。その上で、自分好みの作品にばかり携われるわけではありませんから、“見ず嫌い”をなくすことが大切です。一人ひとりのスタッフが愛情を込めて作品に携わるかどうかは、作品が良いものになるかどうかを大きく左右します。作品は監督やプロデューサーだけが創っているわけではありません。携わる全てのスタッフがチーム一丸となって創り上げるものです。あらゆるジャンルのドラマや映画を観て感性を磨き、批評的な視点も養っておけば必ず武器になります。自分を信じて頑張ってください。