小さい頃からテレビが大好きでバラエティ番組や音楽番組、ドラマ等をよく見ていた事から、テレビの世界で仕事がしたいと高校時代にカメラマンになる夢を持つ。大学二年生の頃から報道カメラマンのアシスタントのアルバイトに就く。人見知りなので現場独特の雰囲気になじむのに時間がかかったが、最終的にチームの一員として仕事をする達成感を味わった。

アルバイトでカメラマンのアシスタントをしていた頃とは考えられないほどのハードワーク。スポーツ中継で重い荷物を担いでスタジアムの屋上まで登り、一から機材を組み立てたり、撤収したり。ものすごい量の機材を毎回運び、体力の使い方が桁違いだと思い知らされる。先輩カメラマンから厳しく指導され辛い思いをしたが、その意味を2年目に知る事になる。

ラグビーの試合中継のアシスタントカメラマンとして参加。走りながら撮影をする先輩カメラマンのケーブルを必死でさばいていた時に夢中になってしまい前方確認を怠り顔面からポールに激突。ひっくり返り後頭部を激しく打ち救急車で運ばれる大怪我を負う。先輩カメラマンから厳しく指導された「常に周囲を確認しろ」という言葉の意味を身を持って体験する。

民放BS5局（BS日テレ、BS朝日、BS－TBS、BSテレ東、BSフジ）が、局の垣根を超えて共同制作したBS5局の特別企画番組『バナナマンのBSはササルTV～ズブズブスペシャル～』の5時間生放送を主幹局であるフジテレビのカメラマンとして担当する。生放送という強い緊張感の中、スタジオカメラマンとして長丁場を乗り切ったのは大変だったが、かけがえのない経験に。

共テレでは最年少となる制作技術部のデスクに任命される。カメラマンとしての業務も行いながら、制作技術部の責任者として先輩・後輩に関わらずカメラマン全員のシフトを組んだり、番組全体の技術スタッフの構成を考えたりもしている。先輩にあたる技術者がたくさんいる中で、自分の裁量で様々なことを決めていかなければいけないプレッシャーと闘う日々。

自分の得意とする分野以外にも様々な画が撮れるカメラマンとして活躍しつつ、カメラマンが撮影する多様な映像の中から実際に放送される番組の映像を決めて切り替えていく“スイッチャー”として多くの番組に携わり、技術を磨いていきたい。そして技術全体の総責任者であるテクニカルディレクターとして、技術者全体の構成管理を担えるように精進したい。