新しい番組、新しい舞台
情報番組で6年間ほど経験を積み、ディレクターとして一通りの仕事ができるようになった頃、新しい番組制作に伴い本社から呼び出しがかかりました。以来、ディレクターとして関わっているのが『チコちゃんに叱られる!(NHK)』です。ディレクターと一言でいっても、番組の内容によりその仕事は大きく異なります。例えば『チコちゃんに叱られる!(NHK)』では、ネタを出す会議への参加から始まり、台本を書く作業もディレクターが担当します。さらに、VTR一本分の担当者としてリサーチや専門家への取材依頼および実施、ロケに際しての撮影や街頭インタビューでの声かけも行います。もちろん、VTRの編集作業や、収録にも参加しますので、担当するVTRの“ほぼすべて”を担当しているといっても過言ではありません。また、ロケの最中に台本ではない部分で盛り上がった際はそちらを使用するケースもあるので、柔軟な判断が求められます。
あの頃の経験がくれた、貴重ないま
『チコちゃんに叱られる!(NHK)』は、お陰様で多くの方から反響をいただいています。私自身、この番組に携わる中で、たくさんの貴重な経験をさせていただいています。例えば、国民的歌番組の現場へ参加できたり、世界的なスポーツイベントのお手伝いができたりなど、数えればきりがありません。こうしてお仕事ができるのも、新人時代の自分を育ててくださった情報番組の現場があったからだと、心から感謝しています。
もし、私たちと一緒に働きたいと思ってくださる学生の方がいるのなら、ぜひ“元気で明るいこと”を大切にしてほしいと思います。元気で明るくて、どんなことでも楽しめる方なら、高度な知識や岩のような根性がなくてもきっと大丈夫。周囲にはプロが大勢いるので、しっかり教えてくれるはずです。私自身、農学部卒ですから。安心して来てください。
※内容は、すべて取材当時(19年10月時点)のものです