フリー時代に目にした、
業界屈指の技術力
入社のきっかけは、フリーランスとして働いていた当時見かけた、共同テレビの中継車と技術力。業界屈指の環境を目にし、「これをもっと活かすことはできないだろうか?」と考えました。当時は、今よりも「共同テレビといえば、ドラマやバラエティの制作会社」というイメージが強かったため、余計に「こんなに素晴らしいツールがあるのに、もったいない!」と感じたのです。
こうして書くと、まるで技術を知り尽くしたような印象を与えるかもしれませんが、実際は苦労や失敗を重ねてここまで来ました。中でも印象的なのは、以前に担当した高校野球の地方大会決勝。延長に入るほどの激戦の中、初めてディレクターを任されたということもあり、熱を入れて生中継を演出。ところが、試合後にプロデューサーから言われたのは「野球中継は角番(かどばん)な」という一言。“次に失敗したら後はないぞ”という意味です。振り返れば、当時の自分に溢れていた過剰な自信やおごりが、生放送にありありと現れていたのだと思います。